オランダのビジネス進出はオランダ起業サポート

  1. トップページ >
  2. ビジネスの記事一覧 >
  3. 欧州進出をねらうスタートアップはオランダに注目! 社会問題を解決するスタートアップ向けプログラム「Startup in Residence」

欧州進出をねらうスタートアップはオランダに注目! 社会問題を解決するスタートアップ向けプログラム「Startup in Residence」(2016年9月2日)

オランダは起業しやすい環境が整っていることで知られています。先日ご紹介したニュース(アムステルダムが次なるロンドンに? 盛り上がるオランダのスタートアップシーン )からも分かる通り、ヨーロッパのスタートアップのハブとしても注目されつつあります。

今回はそのトレンドを後押しする、今秋からアムステルダムで実施されるスタートアップ向けプログラムをご紹介します。欧州への進出を検討している、もしくはすでに欧州で事業を始めている起業家の方は、ぜひご注目ください。

アムステルダムの社会問題を解決して市から資金調達

今年11月から来年3月までの5ヶ月間実施されるプログラム「Startup in Residence 」は、アムステルダムでビジネスを展開したいスタートアップを同市の行政機関が支援する心強いプログラムです。

アムステルダムが、市が抱える社会問題を解決するサービスやプロダクトを提供するスタートアップを募集。社会問題には、「同市内を流れる運河の交通渋滞」や「LGBTIコミュニティへの差別」「ゴミの分別」「自転車の駐輪問題」など14項目が挙げられています。

プログラム参加を希望するスタートアップは9月18日までに申し込み。市が選考し、選ばれたスタートアップには来年3月末から4月初旬に、市に向けてプレゼンテーションする機会が与えられます。今年11月からそれまでの間はプレゼンテーションのための準備期間です。

プレゼンテーションでスタートアップのサービスやプロダクトが市の社会問題を解決できると判断されると、市が出資したり顧客となったりとスタートアップの経営に弾みをつけることができます。

11月からの準備期間では、毎週実施される半日のトレーニングプログラムでグロースハックや知的財産、ファイナンスなどについて学ぶことができる他、スタートアップの経営に詳しいメンターによるアドバイス、専門的な知識を持つ市のパートナーとの交流、オフィスの貸し出しといった支援が受けられます。

アムステルダムだけじゃない、オランダ各地でも実施

このStartup in Residenceは、アメリカ・サンフランシスコで2014年に実施された「Entrepreneurship in Residence」が原点となっています。昨年、アムステルダムがこのプログラムを実験的に採り入れ、その成功を機にハーグやヘーデルラント州も同様に実施しています。

ハーグではすでに今年の申し込みは終了し、9月からプログラムが実施されています。また、本プログラムのWebサイトによると新たにアイントホーフェンもこのプログラムを採り入れ、近々詳細が発表されるようです。

アムステルダムの本プログラムの申し込みは、9月18日。今回は間に合わなくても、今後の各市や州のプログラム告知に注目し、申し込みを検討してみてはいかがでしょうか。

「Startup in Residence」プログラム